JJUG 主催 第 4 回 クロスコミュニティ Web アプリケーションサーバ Vol. 2 へ参加

昨日行われたクロスコミュニティに参加してきました。(この参加のために沖縄へ戻るのを 1 日遅らせました。)

すでに発表資料も掲載されています。興味ある方は上記サイトへクリックを。

以下、個人的な感想です。

 最大の特徴は技術的な面というよりは、ライセンスが ASL 2.0 なことだと思います。OSS のライセンスとしては、もっとも自由度が高いものです。会場の質問にもありましたが「IBMWebSphere とは何が違うのか?」というのは、多くの人が気になるところです。コミュニティからの回答は「中味は全然違います。」というもの。IBMOSS の Geronimo と、商用の WebSphere の切り分けをいろいろ考えているのでしょう。あと、商用サービスが「ない」という点は利用者の判断に委ねる、という雰囲気を感じました。

  • Grassfish

 発表者の岡崎さん、最高です。Wii リモコンの加速度データを Mac OS X で受信(C のライブラリ + JNIJava へ)し、Grassfish へ。さらにそのデータを Comet で各ブラウザに送って、ブラウザの画面を揺らせるというデモに会場は大受けでした。その後の飲み会でも「Wii リモコンいいねぇ」と、何のコミュニティだったか... というくらいインパクトありました。ブラウザの画面を揺らせるテクは当然 jMaki と思っていたのですが、実は... というオチもあったんです。これは飲み会に参加した人だけが知った特権なので、ここでは書きません。Grassfish はまだ後発という位置づけを活かして、こういったデモで引きつけるという戦略はアリですね。見習いたいと思います。

  • JBoss

 こちらは nekop さんの発表で、「実績をアピール」するというもの。また、JBoss と Seam に関する書籍も 2 月に出る予定ということで注目です。OSS とビジネスの両面を継続するために、開発およびサポートチームがさまざまな苦労を重ねてきた、という知見が随所に感じられました。


さて 3 つの発表を聞いて、この製品を使ってみよう... と比較された人は多いと思いますが、気になったことがあるので書きます。
このアプリケーションサーバは Java EE5 準拠ということからもわかるように、基幹系業務アプリケーション向けです。ということはサポート重要ですし、トラブル時の対応やパッチの頻度、安定運用のノウハウが必要になります。これまでは、このような「手厚い」サポートが必要な製品は商用を使っていたのですが、「ソースがあった方が、いざというとき頼りになる」という発想から、OSS のメリットが生まれています。

強調すると、OSS であることのメリットは、保守性を高められる可能性があるから、です。無償だから、ではありません。
しかし、参加した人の本音は「無償で、サポートをしっかりやってくれる製品は何か、そのためのコミュニティになっているか?」ではないでしょうか。

ここが OSS ビジネスの最も難しいところだと思います。製品は確かに無償で利用できますが、サポートは有償です。あわよくばサポートも無償で... という気持ちで OSS 製品を使うことは、結局、お互いの関係を損なうと思うのです。「自分の質問を 24 時間以内に回答してくれるコミュニティがあれば、その製品を使う」という要求は、私からみれば無茶というものです。

この誤解をとかずに、軽い気持ちで OSS 製品を採用してもらっても、あとで利用者から「なんだ、最後はお金をとるのか」とがっかりされるのでしょう。かつて日本は「水と安全は無料」という概念がありましたが、最近は変わってきました。願わくば、「OSS は無料」という概念も変わってほしいと思います。「ソフトは自由に使え、改変もできるが、有償のサポート契約は結ぶ」という形が一般的になれば、OSS はもっと活性化するはずです。

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