日経コンピュータ 2008 年 8 月 15 日号の記事から

http://ec.nikkeibp.co.jp/item/backno/NC0710.html

「日本IBMを下請けが提訴へ七十七銀の案件で経営破綻」の記事を読みました。日本IBM側の反論が明確でないのでこの記事だけで判断するのは難しいですが、地方企業の場合、メーカー系の仕事(しかも金額が大きい)を断ることは難しいでしょう。危険な匂いはあったかも知れませんが、果たして自分がその会社のリーダーだったら、目の前の業務を断れたかどうかは、わかりません。

仮に優秀なプロジェクトマネージャがいて、早期の段階で見積を超過するという兆しを発見できたとします。しかしプロジェクトマネージャの仕事はここまでが限界で、超過してでもその業務を受けるかどうかは経営判断になります。もし判断に甘さがあったとしたら、それは「なんだかんだで超過分は請求できるはず」という過信かも知れません。プライムが大手企業だから、支払ってもらえるはず... という考えが通用しないとなると、これは日本の SI ゼネコン体制を揺らがせると思います。

地方の中小 SIer が生き残るためには仕事を待つだけではなく、自分だけの武器をもつしかない。よく言われることですが、この実現のためには相当の血と汗を流す覚悟も必要です。