琉球大学での講義

昨年に引き続き、琉球大学で「情報メディアと創造性」講義に招かれ、学生の皆さんに IT ベンチャー企業の事例として当社の話を行ってきました。この講義は複数講師のオムニバス形式で進められるもので、コーディネータの大角先生の人脈の広さが最大限に生きています。(元ライブドア社長の平松さんも登壇されるとのこと。学生にまぎれて参加しようかと思ってしまいます。)

主な内容は「当社のビジネスモデル」「沖縄が目指すITの状況」「質疑応答」という形で進みました。人月制度を前提とした現在の開発スタイルを見直したいという話は、この業界を知らない人にとっては、ちょっと難しかったようです。沖縄を取り巻く状況としては何といっても IT 津梁パークのネタをはずすわけにはいきません。ただ私は沖縄のIT産業が「優秀な技術者が沖縄に住みたいと思うなら、(東京と比較した場合の)給料ダウンは覚悟の上」が前提にあることを伝えました。これは彼らにとって落胆する事実でしょうが、産業の構造を直視することは必要だと考えます。その事実を認識した上で、そこから何かを産み出すことを意識しないと、いつまでたっても環境は変わらないと話ました。少なくとも他府県から見た場合、沖縄のIT津梁パーク構想は恵まれていると見られています。この機会をどう活かすかは、私達の受け取り方次第です。ちなみに当社は「オフショアとは異なるビジネスモデルを提案する」という選択をし、その実現を行っている最中です。

学生からのストレートな質問には、いつも自分を見つめ直すいい機会になります。「学生に求めていることは?」に対して「若いうちにたくさん失敗して恥をかいてほしい。私が尊敬する多くの先輩は、若い時にたくさん失敗をしている。挫折経験のある人ほど深みがあると感じる。」と伝えました。そういう私も馬鹿な失敗を信じられないほどやってきましたが、深みがあるかどうかはまったくわかりません。ただ、やらずに後悔するよりはやって後悔する方がマシと思って行動しています。

参加した学生の皆さん、大角先生、機会をいただきありがとうございました。また来年も声をかけてもらえるよう、私も努力したいと思います。