新人研修が一段落

外部講師として新人研修事業に携わって三年目になります。四日間でコンピュータの基礎を伝える、というテーマを担当していますが、今年も好評でした。

私の講義スタイルは、まずハードウェアから入ることにしています。素子、トランジスタ、IC から CPU とメモリに発展。CPU とメモリ、レジスタ、データ幅、アドレス幅と続き、制御ポートと割り込みを伝えてアセンブラ演習へ。Z80 をターゲットとした簡単なハンドアセンブル作業を通して、プログラムは 0 と 1 の組み合わせである命令とデータの固まりであることを実感してもらいます。

その他のハードウェア技術として HDD などの構造を通したあと、今度はソフトウェアの世界へ。BIOS から OS へ入り、OS の役割を説明します。MS-DOS から Windows XP までの歴史的経緯と、そこで起こった出来事を語っていくと、受講生の皆さんはとても興味をもって聞いてくれます。私の青春時代は PC 8001 から始まったといっても過言ではなく、まさにそこから駆け抜ける 20 年は私自身の学習経験に基づくものですから、自然と力が入ります。なぜマイクロソフトはここまで強い会社になったのか、その間、どういうアプローチで各社は時代を駆け抜けていったのかをみながら、将来の IT の世界へと思いを馳せます。Java の登場の背景などもここで語っておきます。

それからフローチャート、アルゴリズム、データ構造と続き、リレーショナルデータベースと XML の世界を紹介します。

最後は TCP/IP とインターネットで締めくくります。ファイアウォールの必要性と限界も理解してもらい、ちょっとしたネットワークのトラブルは自力で解決することが望ましいと伝えます。

はじめてこの業界に入ってきた方は、あまりの用語の多さに驚くでしょうが、コンピュータを好きになってもらうことを心がけて語ったつもりです。是非とも、この業界のスピードの早さを楽しんでほしいと思います。