経済産業省の脱人月制度

社内で話題になっています。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090801/334956/

タイミングよく、当社も先月「MDC方式」を公開しました。国も現在のシステム開発の見積方式は改善する必要があるという意見に同調しているという点で、私達と歩調を合わせることができます。

しかし内容は正直、受け入れ難いものであると感じます。最大の問題は「プロジェクトが終わってみないと、精算ができない」ことです。その結論なら、IT 業界(開発側)は以前からそう願っていましたが、現実にはお客様が予算主義をとっている以上、この要求は無茶と言わざるを得ません。委員の方々は無理を承知で、国の方針としてそういう流れをつくろうと考えたかも知れませんが、上から目線でお客様が同意されるのかどうか...。

ビジネスでは、お客様からみて「得だ」と思わせることが必要です。そのために提供するサービス内容と、価格のぎりぎりの妥協点を見つける努力を行っています。MDC 方式は自動生成という技術をベースに、お客様にとって「お得感」を出すことができたと思っています。つまり、開発側が工夫する余地はまだあります。そこを回避して「かかった工数を請求させてほしい」というのはまだ早いのではないでしょうか。

ただ、経済産業省の物言いによって、お客様を巻き込んだ「脱・人月」論争が高まることには大いに期待しています。