「フリー〈無料〉からお金を生みだす新戦略」を読む

昨年11月25日の刊行ですが、私が購入したのは、4刷目でした。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140814047/

「ワイアード」編集長の著作なので主に欧米における事例が多いのですが、早晩、日本でも立ち上がると予想される戦略だと感じました。そして、マーケティングの常識は日々進化しており、製品をつくるのと同じくらい(いや、それ以上に)売ることの難しさを改めて感じさせます。

先進国での販売競争は、もう「いいものができたら売れる」ではない、ということは頭ではわかっていましたが、フリーを全面に出すマーケティングは、私の感覚をさらに研ぎすませる必要があるでしょう。同時に、この IT 業界を覆っている「技術力が正当に評価されない」というエンジニアの嘆きは、技術のコモディティ化によって止められない現実であり、自ら進んで新しい販売の切り口を探すしか出口はない、ということもわかります。

多くの企業経営者にとって、今後 "フリー" というビジネスを自社でどう捉えるか、避けられない課題です。この現実から目を背けるか、積極的に検討するか、今まさに問われている時代です。