IT Pro 記事「日本の国民性は情報化に向かない?」

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20100722/350576/

についてコメントします。

プロである業務システム設計者に、現場の利用者が反対意見を上げるという構図そのものが間違っているとは思いません。
双方の視点で意見を出し合い、議論の末に納得できればよいはずです。

ただ、利用者の意見に「自分たちの要求を実現するためのコスト負担」という意識が抜け落ちていたり、「単にこれまでのシステムと使い方が違うのを嫌がる」「システム化することで業務の流れが変わることに抵抗する」という意図が含まれていたりすると、話がややこしくなります。その調停役として企業の情報システム部門が活躍することが期待されますが、この仕事から逃げると、IT 化がうまくいきません。

ところで記事中、私の目にとまったのは次の文章です。

日本の情報システムでも、1つのパッケージソフトを1つの工業製品のようにみなして、企業・組織の壁を越えてみんなで知恵を出し合い改善を継続していけば、国際競争力を持つソフトを作れたかもしれません。しかしそうはなりませんでした。

この点について全く同感です。ただ、そこで私たちが考えたことは、汎用的な業務 ERP をつくることではなく、「各社の特注品となる業務 ERP をノンプログラミングでつくる開発ツール」こそが日本の風土にはぴったりではないか、ということです。Wagby にはその気持ちが込められています。日本企業が望んだ理想のノンプログラミングツールを目指します。