おきなわ新産業創出ITフォーラム(組み込みとAndroid)参加報告

組み込み系/Android ビジネスの最新情報を沖縄県内の企業に伝えるという形のセミナーです。沖縄県産業振興公社の永井さんが企画する内容は、いつも(良い意味で)発散するので、好んで参加しています。

さて、セミナー登壇者からのメッセージを私なりにまとめると「東京を向いた受託ビジネスから脱却して、アジア・世界に出るというビジネスに転換するために、Android をうまく使っていこう」と受け止めました。

受託・派遣型ビジネスから、提案型ビジネスへの脱却は、どの中小企業も考えるテーマです。
ここではオフショアの優位性などは語られません。事実、Android アプリのプログラミング作業は東京100万に対して、ベトナムは10万円とのこと。大量プログラマの安定的な雇用確保、という視点は、まったく出てきません。

あるのは「社員10名規模の会社であっても、世界に発信する広報的な役割をもった人材をもち、マーケティングすること」です。もちろん、その前提として、売れるアプリをつくる技術が必要です。技術をもつことは大前提ですが、その技術者の使い方を受託・派遣にしない、というのは経営判断が求められます。

パネラーから「沖縄の人は働かない」という発言も飛び出しましたが、その真意は「世界をみて仕事をしていない」ということでした。ノキアを輩出したフィンランドや、サムソンを輩出した韓国では、国内マーケットが小さい分、世界に出るしかなかった。しかし沖縄は補助金や、東京を向くことで現状維持ができてしまう、そこに危機感をもたなければならない、という主旨には賛成します。

Android のビジネスはこうすれば成功します、というものではなく、この変化(チャンス)を沖縄の IT 企業経営者はどう考えているのか、というのを真っ正面から問いただされた、と感じています。