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「デフレの正体」を知り、それを乗り越える知恵を探す

私だけでなく、多くの人が次のような疑問を持っていると思います。

  • 政府の月例経済報告では、2002年2月から景気拡大と言っていたが、なぜ実感が湧かないのか。
  • 大企業の景気回復があったとして、それが中小企業に波及しないのは何故か。
  • 現在の円高が是正されれば、景気は回復するのか。

巷で評判の書「デフレの正体」は、このような疑問に対して、とてもわかりやすい切り口で説明しています。これは必読だと感じます。
http://www.amazon.co.jp/dp/4047102334

  • 「景気の波」を打ち消すほど大きい「人口の波」が、日本経済を洗っているのだ。
  • 世界同時不況下でも、日本の貿易黒字は続いている。経常収支黒字はバブルと呼ばれた1990年前後より現在の方が、2倍以上(09年で13兆円)も稼いでいる。しかし国際競争とは無関係に内需は不振である。
  • 地方の衰退 = 首都圏の成長となっていないのが現実である。東京都心部は元気、は勘違い。
  • 地方も大都市も「現役世代の減少」と「高齢者の激増」によって苦しんでいる。
  • 真の原因は地域間格差ではなく、「日本人の加齢」にある。

デフレの原因がすべて「人口の波」で説明がつくとわかったとき、ちょっとやそっとでは解決できない現状をどうすればいいのかという、かなり切実な問題が浮かび上がります。

よく話題に上る「中国・韓国・台湾脅威論」や「成長戦略」「生産性向上」が実は無意味であること、外国人受け入れや少子化対策も焼け石に水であることも示されており、このまま問題の本質に手をつけない対策をとり続ける限り、これからも日本経済は漂流し続けるだろうということに慄然とします。また、私自身の信念でもある「日本の生き残る道は、モノづくりの技術革新」という発想も、このデフレ問題の対策とはならない(稼いだ外貨が国内で回る仕組みをつくるのは別の話)ことも納得しました。

現在の IT 業界の不況はオフショア開発によって国内での開発がなくなったため、と考えている人も、この本を読むと、もっと根が深いことに気付くでしょう。そもそも国内で仕事が激減するという構造的要因があったわけで、オフショア開発というのは一面にすぎないということがわかります。

私たちは現実を受け入れ、より良くなる方向に進めていく努力を行うことに前向きですが、どこに進んでいけばいいのでしょう。

ヒントは本書の中にあります。それは、このような加齢(による内需の衰退)はいずれ他の国でも起こることだ、という事実です。現在、人口が多い国ほど、インパクトは大きいでしょう。であるならば、これからの国内需要を掘り起こすビジネスを確立すれば、その後の海外展開を有利に進めることができるということです。

当社のビジネスとすぐに結びつく視点はまだ見つかっていませんが、少なくとも社会がこう動いているという前提を組み立て直す、よいきっかけになりました。

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