中小企業にとってのビジネスチャンスは、大手が参入できない構造を突くべし

実は今、そこそこ大きくなりそうな案件が一つ、失注しそうな状況に変わりました。とはいえ、そんなに落ち込んでいないのは理由があります。うまくいかないときこそ自分を見つめ直す好機です。そして、今回は失注しても、次につながるチャンスはあると判断しました。

一部上場企業様へのWagby案件では、特にお客様がスピード開発を求めていらっしゃるときには、一気に期待が盛り上がります。そこで同種のツール(競合他社様)に競り負けたときは、それなりに落ち込みます。しかし今回は(よくあるパターンなのですが)大手SIerの登場で、その会社がお持ちの海外オフショアの利用を畳み掛けるというものでした。この場合、私たちは様子見に入り、無理強いはしません。最後はお客様の判断になります。

私はWagbyがブレークスルーするためには、大手SIerの採用が必要と感じています。しかしそれが難しいことも事実です。この業界の関係者はほとんど周知の事実ですが、大手は海外オフショア拠点への巨額投資を行いました。Wagbyの製品コンセプトは「少人数開発かつ国内技術者の活用(お客様の内製支援を含む)」ですので、水と油といえなくもありません。よって、もうしばらく時間がかかることでしょう。

とはいえ、のんびりしているわけでもありません。ここにWagby販売代理店にとって大きなチャンスがある、と確信しているからです。

すでにお客様の多くは、大手SIerがなぜ海外オフショアを勧めるかという内部事情を把握されていらっしゃいます。大手SIerが超高速開発ツールを提案することは、構造的に、ありえないとも感づいています。だからこそ、中小規模の企業でも Wagby を紹介したいというと直接、会っていただけるのです。私自身、一生、入る機会はないだろうと思っていた扉をこれまで何度もくぐり、デモを行ってきました。これがどれほどのチャンスなのかは、営業に携わる機会の多い人ほど直感できます。もちろん、受注に至るまでには多くのハードルがありますが、少なくともデモの機会をいただけるというだけでも大変なアドバンテージです。

中小企業は、大手を真似たサービスを、価格を安くして提供することがビジネスモデルではありません。大手が構造的にできない、というところに切り込んでいくことこそが醍醐味です。私はいつもそういう視点で切り口を見つけようとしていますが、今、自分で Wagby を仕掛けてみて、これは化けると本当に大きいだろうと実感しています。

ということで、冒頭の案件は様子見なのですが、うまくいくかどうか高みの見物...ということではありません。開発案件へのアプローチにはさまざまな方法がありますので、オフショア向きというものもあります。ただ、今回の件でそのお客様は Wagby そして超高速開発の可能性を認知されました。楔は打ったのです。これだけでも大きな前進だったと考えています。

このように、大手SIerが海外オフショアモデルから脱却できない今こそ、中小企業は新しい武器をもって仕掛けるときです。海外オフショアと同レベルでニアショアモデルを出すべきではありません。ツールの活用とは、例えるなら、これまでの騎馬隊中心の戦術から鉄砲に変わるほどのインパクトがあります。そういうチャンスを認識し、大事にしたい、という視点をもった代理店様とビジネスをしているので(たとえ失注しても)明るく前を向いていけます。気をとり直して、次の案件に行きましょう!

P.S.
Wagbyに興味のある方は是非、来月25日の「Wagby R7 発表会」へご参加ください!百聞は一見に如かず、です。
http://wagby.com/index.html