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DOAが重要といっても、その効果がわからない、という指摘への回答

Wagbyによる開発では、リポジトリ(設計情報)を組み上げていくことでアプリケーションを構築します。その思想は Data Oriented Approach - DOA に遡りますが、40代以上の方にこの話をすると、

DOA...懐かしいね...

という、やや複雑な含みをもった表現で返されることが少なくありません。察するに、一時期に一世を風靡した DOA を、まだ支持している人がいるというささやかな驚きと、しかしもう過去の技術だよね?という思いが混ざり合っているのだろうと思います。

もう少し本音を探ると、DOAに一生懸命トライした組織も、「わかりやすく、目にみえる効果」を体験できなかったために定着しなかったのだろう。DOAのおかげで売上が伸びた、あるいはコストを大幅に低減できたという成功例が多くないのであれば、やってもやらなくても影響はなかったという話だ。それを今更、蒸し返しても、よしやってみようという動機付けにはならないよ、ということです。

マーケティングという視点からは、一般に「もう過去の思想・技術」と認知されたものを担いでいくことは不利なことは明白です。よほどの説得力がないと、耳を傾けてもらえることは難しいでしょう。

ところが、この DOA に関する私の見方は思いっきりプラス思考なのです。

  • DOA の真のメリットは、エンタープライズアプリケーションの再構築というコスト負担をなくすこと。
  • そのメリットに気付かなかったことが残念だった。しかし超高速開発ツールの普及により、DOA は再評価される。

この2点について説明します。

経営層は「再構築」に納得していない

多くの経営層にとって、エンタープライズアプリケーションは必要不可欠だと認識しているものの、かといって日々、感謝する存在ではなくなっています。その理由は、感謝の気持ちを吹き飛ばすほど、その維持にかかるコスト負担が大きいためであり、その最たるものが(インフラの変更等に伴う、消極的動機付けで発生する)再構築コストにある、と考えています。

本来、エンタープライズアプリケーションは経営判断に迅速に追随するために、変化に強いアーキテクチャを指向するという高い目標をもっていました。しかし現実には OS やミドルウェアのバージョンアップ、サポート切れといった、自社経営に無関係のリスク要因によって、定期的な再構築を要求されています。それは売上に貢献しないコスト要因と見なされています。もちろん、開発側からは、外的要因が引き金であっても、定期的な再構築にはメリットがあると力説したいところですが、それが「売上増を確約」できることでもない限り、経営層からは評価されません。実際、私の狭い営業活動の中でも、15年以上も経過したシステムを仮想化で延命させている例は何度も伺いました。再構築に意味を見出せないのです。

DOA を追求すれば、この定期的な再構築をなくせる、とはどういうロジックでしょう。

超高速開発コミュニティが提言する「リポジトリ・セントリック(リポジトリ中心主義)」は、DOA を基盤として、さらに画面や帳票、権限などの設計情報も統合管理しようとするものです。リポジトリを資産とし、ソースコードはリポジトリから導かれる(自動生成される)副産物とします。OSのバージョンアップをはじめとする環境変化というインパクトは、自動生成エンジンに吸収させます。これによって数年毎に経営会議に持ち上がっては頭を悩ませてきた「再構築」という呪縛から解放されます。

つまり、DOA によってデータ構造を見える化するというのは、あくまでも第一段階だったのです。それによるメリットはもちろんありますが、経営層に実感できるレベルではありませんでした。経営層が望むのは、「もう、再構築のコストは発生しない」という世界です。DOA はリポジトリへと進化し、超高速開発ツールと組み合わせることで、はじめて企業に大きな価値を提供できる、と考えています。

超高速開発ツールの普及により、DOA は「経営者に」再評価される

DOA でしっかりとデータ構造を把握することは重要ですが、それはあくまでも通過点です。真のゴールを「再構築コストをゼロとする」ことに設定することは、DOA を再評価するための重要な切り口になります。

もちろん、DOA の発展となる「リポジトリ」の保守費はゼロではありません。しかし、少人数のチーム(業務知識を有する技術者と、ツールの限界をカバーする実装能力をもった、いわゆるカスタマイズに精通した技術者)の組み合わせでエンタープライズアプリケーションの開発・運用に関わるトータルコストを桁違いで抑えることができます。これが「経営者にとって」大いに評価すべき出来事となります。技術の進歩が経営の役に立ったと実感できます。

まとめます。エンタープライズアプリケーションはコモディティ化へと向かうのが自然であり、そこで浮いた開発予算をこれまでできなかった挑戦的なプロジェクトに投資することが企業に求められています。おそらく、何よりも経営者がそれを望んでいるはずです。このために DOA を単体の要素技術ではなく、超高速開発ツールと組み合わせてはじめて「劇的なコストダウン」を実現するための基盤技術と位置づけることを改めて提案します。私たちが提供する Wagby は、このような世界を現実にするために、今日も改良を加えています。


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