改めて、Wagby へ興味を持たれた方へのご案内

7月から開始した「Wagby全国ツアー2016」も終盤に入りました。これから富山、北海道、福井を回って沖縄で終了となります。
並行して、代理店様が定期的に開催しているセミナーもフル稼動で、Wagby への問い合わせも上り調子です。ありがたいです。

このタイミングで改めて、Wagbyへのセミナー参加を検討されている方へ、事前の知識という位置付けでまとめてみました。

Wagbyとは実際、どのようなものか

開発ツールです。ただしプログラミング言語ではなく、設計情報の記述 = 開発、となります。そのため Java, SQL, HTML といった要素技術を知らない方でも開発できます。Web ベースの本格的な(排他制御やトランザクションを含む)業務用アプリケーションになります。

これまで300社以上の企業・組織で導入されていますが、競合他社製品と比較して、エンドユーザによる開発事例が多いことが特徴です。Wagbyのノンプログラミング開発が活かされています。

なお、プログラミング言語(Java、JavaScript)を使ったカスタマイズが可能なことも、Wagbyの特徴です。Wagbyが標準で提供する機能(すべて設計情報で記述できるもの)は豊富ですが、それでもカスタマイズをしたいという要求はあります。この場合は Wagby のカスタマイズが行える代理店へご相談いただいています。社内にプログラマーがいらっしゃる場合は、自社でカスタマイズを行うこともできます。

一言でまとめると、これまでの開発と比較して「少人数で、大規模システムの開発が行える環境」が手に入る、とご理解ください。

どのような開発に向いているのか

業務アプリケーションになります。具体的には Access や FileMaker で運用しているアプリケーション、Visual Basic や ASP.NET で構築されたアプリケーション、過去の Java EE 仕様で構築された Web アプリケーション、そして COBOL や PL/I などの基幹系といったものと同じ立ち位置になります。規模が大きいものほど、Wagbyの導入効果が高いです。

ゲーム、SNS、ECサイトには向いていません。(ただし、そのようなシステムのバックエンドで稼動するデータ管理であれば、ご利用いただけます。)

向かないものはあるか

独自のユーザーインタフェース規約に準拠しなければならないという場合は難儀します。「現行システムとまったく同じ画面にしてほしい」といった要望も、同様です。技術的には(カスタマイズすれば)可能ですが、「カスタマイズ対象が多くなる場合は、Wagby のメリットが下がっていく」とご理解ください。

もちろん、カスタマイズ量が一定以下に抑えられ、全体でみれば Wagby の開発生産性によってメリットがある、と判断できるものは導入効果があります。

うまく使うための設計の考え方

初案件であれば、「Wagbyの経験者」にプロジェクトの初期工程から入ってもらうことです。その意図は、業務仕様を Wagby に合わせるようにすることです。この部分で予算を削ると、あとあと「設計のやり直し」が生じてしまい、かえって高くつく、という失敗事例になりかねません。

データモデリングから UI 設計、そしてパフォーマンスチューニングまで、Wagbyによる適切な設計情報の書き方というのがありますので、そこを押さえるようにしてください。

現場の要求をすべて "神の声" として、これを満たさなければならない、というプロジェクトにしてしまうと負荷が高くなります。要求を「本当に必要なこと」にそぎ落とし、Wagbyであればこのように(設計情報を記述することで)実現できる、というように解釈させてもらえるように誘導することが肝要です。なにもかもカスタマイズありきで進めてしまっては Wagby (超高速開発)のメリットが活かせません。

Wagby開発にあったプロジェクトの体制、進め方など

繰り返しになりますが、Wagby 経験者がプロジェクト開始時に参画しているかどうかが最初のポイントになります。

次に、開発のピーク時であっても、未経験者の大量投入によって遅れを挽回するという発想が「向かない」ことがあげられます。それよりも、開発者に高性能のパソコン(および作業環境)を供与し、高いパフォーマンスを発揮してもらうことで、少人数で進めていくことが望ましいです。カスタマイズ開発もできるだけ後工程とし、その前に「設計情報の書き方を工夫して、カスタマイズ量を減らす」ことや「業務仕様を Wagby に合わせる」といった前工程での品質向上に注力することです。設計工程は長くなりますが、その分、後工程を短縮できます。

その他

まったくの新規案件ではなく、既存システムとの組み合わせ(または一部機能の置き換え)といった導入例も多いです。個別にアドバイスできますので、Wagby 販売代理店へご相談ください。

同じような「超高速開発ツール」は国内で多く流通していますが、設計情報で記述できる機能の多さと、カスタマイズ性の高さには一日の長があります。具体的な比較についても、Wagby 販売代理店へお問い合わせください。資料をご提供できます。

最後に、Wagbyは「内製化」を支援するツールという位置付けです。SIerによる一括請負ではなく自社主導で設計を進め、SIer(Wagby代理店)とは技術コンサルタントや、カスタマイズ開発で協力してもらうというパートナー関係の構築を理想形としています。そのような視点で、Wagby代理店ならびに弊社とお取引させていただくことを願っています。