ガチでモダナう時がきた!

スプラトゥーン2、いいですね。ゲーム本体はもとより、CM や関連グッズとの連携も見事です。家族で盛り上がっているこのゲームに敬意を表して、「ガチで塗り合う時がきた!」というキャッチフレーズをもじったタイトルにしてみました。

マジカの羽生さんと不定期にお会いして意見交換しているのですが、10月4日に「デジタルトランスフォーメーションに備えるための、塩漬けレガシーの解凍とモダナイズの方法」というテーマで講演すると教えてもらいました。無料です。日立さん、いい企画です。

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羽生さんの予言?によると「年明けから、いよいよ塩漬けされていた基幹系のリプレース案件が本格化する」とのこと。これは希望的観測ではなく納得のいく背景がある、ということです。羽生さんのプレゼンテーションは点と点を結び、一つの方向性を明らかにするストーリーがあるので、いつも勉強になります。お客様と接するときに、ここで学んだことを使うと説得力に厚みが増しますので、そのような機会が多い方は是非、参加することをお勧めします。

そのリプレース案件ですが、今風にいうと「レガシーマイグレーション」ではなく「モダナイゼーション」というキーワードで語られます。前者はどちらかというとマイナスをゼロにするというニュアンスですが、後者はマイナスがプラスになる、という前向きさがあります。「塩漬け」されてきたものは主に COBOL、クライアントサーバ型、そして初期の Java (Java EE 1から2系)や、ActiveXとIEによる旧世代Web技術を使った基幹系 - エンタープライズアプリケーションです。これがモダナイゼーション、つまり「モダン化」するとはどういうことか。一言で表現すると「モダンWebになる」です。モダンWeb(以降、Webと呼びます)という技術基盤の上にエンタープライズアプリケーションがのっていくことが、次の大きな変革の波である「AI」時代に備える必須条件となります。なぜなら AI という「脳」にあたる部分はクラウドといわれる、Web 基盤上にあるためです。自社のエンタープライズアプリケーションが Web 技術との親和性を高める最良の方法は、もちろん自分自身を Web 化することに他なりません。

ところで私はクラウドと Web を少し異なる文脈として使っています。例えば今、稼働中の旧システムを「仮想化」によって延命させ、それをクラウド基盤で動作させるのでクラウド対応です…などというアプローチは、クラウドっぽくみせていますが Web 化されていません。要はただの延命です。そしてこのような逃げの策ではAI時代に対応できないと断言します。そうではなく正しくWeb化する(正確にはモダンWebの技術を使う)ことでクラウドでの利用も自然に行うことができます。その延長上に、これから本格的に普及するであろう、さまざまなAI技術を「自社のエンタープライズアプリケーション側に」受け入れることができます。ですので現行システムの延命とか、非Web的なものは、これからはすべてアウト、というのが私の持論です。アウトの根拠は「維持するための余分なコストがかかる」ことと「本来、得ることができたメリットを逃すことが多くなる」ためです。

その Web 化ですが、サーバ側の Web 化と、フロントエンドの Web 化という二つの側面があります。後者は、いわゆる「UI」(ユーザーインタフェース)であり、この技術基盤は HTML5 一択です。ところが、開発してみるとわかるのですが、HTML5 におけるプログラミング言語である JavaScript で業務画面をつくるための開発工数は膨大になります。「ドラッグ&ドロップで業務画面を開発したい」という要望は非常に多いのですが、実績のある開発ツールはそう多くありません。そのような中で、nexacro for Wagby は、フロントエンド開発を強力に支援できる 、現実的な提案と考えています。この点がネックになって踏み出せなかった、という方には、是非ともアライズイノベーションと日本ネウサウェブ主催の「超高速開発でつくる未来の開発スタイル」セミナーに参加して、最新の状況をご確認ください。当日は私も冒頭、超高速開発という文脈についてお話しさせていただきます。

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最後に、サーバ側の Web 化はというテーマが "具体的にどういう形で企業に入ってくるのか” という視点を紹介する機会をいただきました。日経SYSTEMS/日経ソフトウェア主催の「Enterprise Development Conference」でアライズイノベーションの清水取締役と一緒にお話しします。

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嬉しいことに、集客開始から間もないにもかかわらず、まもなく定員に達しそう、という状況のようです。さすが日経さんのイベントは集客力が高い。ちなみにこのイベントの基調講演で登壇されるUQコミュニケーションズ様は、昨年の Wagby Developer Day 2016 でも事例発表をいただけました。こうやって横のつながりができることは、ツールを提供するものとして、心から嬉しいです。

「モダナイゼーション」の案件がこれから増えるだろうという時期を前に、こうやって登壇させていただけたり、またはセミナーなどで Wagby の紹介をいただけたりという機会が増えているのは実にいい兆候です。これまでの積み重ねを実績としてアピールするとともに、現在開発中の次期 Wagby (R8) でしっかりと要望に応えられる準備をして、Wagbyの普及につなげたいと願っています。