さった1月18日に、第三回Wagbyユーザー会(東京)が開催されました。会場となった株式会社エフ・エフ・ソル様の会議室がいっぱいになる盛況ぶりでした。ご参加・ご発表いただいた方々、ならびに会場のご提供を快諾されたエフ・エフ・ソルの皆様、ありがとうございました。(このブログの写真もエフ・エフ・ソル様撮影分を拝借させていただきました。)
ハンズオンセミナーの取り組み
最初のご発表は、Wagby販売代理店として昨年からハンズオンセミナーを始められた株式会社エフ・エフ・ソルの古宮様です。セミナーを通して得られた「気付き」についてのお話がありました。
"Wagbyの機能紹介という視点では、すでに他の代理店様もセミナーで語られていらっしゃいます。そこで当社は、とっかかりやすくするという意図でセミナーを企画しました。参加者が各社それぞれのセミナーに足をお運びいただくことで、Wagbyの理解度が高まればよいと思っています。"
という主旨のお話に、私もなるほど、と思いました。販売代理店として自社のセミナーにきてほしいという気持ちがあるのは当然ですが、各社が異なる視点のセミナーを企画し、お客様がそれらに参加することで「代理店全体で」お客様をフォローするというのは、とても面白い試みです。そこに「先義後利」の精神をみました。
さらに古宮様は、自身が現場で開発していたときに平日は時間がとれなかった経験から、土曜日のセミナー開催も行っていくとのことです。これも大いに勇気づけられるものでした。
http://www.ffsol.co.jp/seminar/wagby_trial/
「Wagby+iDIVO」によるノンプログラミング開発
株式会社ソフトウェア・パートナー村田様のご発表です。
Wagbyを補完するノンプログラミングツールとして、今回、株式会社セゾン情報システムズの「iDIVO」との連携事例をお話されました。
http://www.hulft.com/software/idivo/index.html
Wagbyでは時間指定によるジョブ起動が行えますが、複数のジョブの連続実行(ならびに途中でエラーが発生したときの制御)には未対応です。iDIVOを使うと、まずジョブ制御基盤を手に入れられます。
次に、カートリッジと呼ばれるオプションを組み合わせることで、データ加工が行えます。発表では、Wagbyが出力したCSVファイルを、あるアプリケーション(既存システム)に渡せるように加工処理する例が示されました。CSVフォーマット変換はプログラムで記述することもできますが、iDIVOを使うとノンプログラミングで(画面上で)整形イメージを作成できるということで、参加者に好評でした。
今後、同社は「画面処理」をWagbyで開発し、「バッチ処理」「データ連携」をiDIVOで行うというソリューションを展開していくとのことです。
https://www.sp-inc.co.jp/product/idivo/
「Javaを使わずに業務ロジックを実装する方法」
私が発表しました。これは次期版であるWagby R7の機能として計画中のものですが、昨年にR7を出せなかったこともあり、この部分だけを切り出してR6の最終アップデートとなる R6.9 でも使えるようにする予定がある、という内容です。
具体的には Rhino を使って JavaScript コードから Wagby フレームワーク(および自動生成されたモデルオブジェクト)を操作します。デモでは、ビルド処理なしに(画面リロードすることで)業務ロジックがすぐ変更されることを示し、参加者に興味をもっていただけました。この機能を含んだR6.9は3月を目処に一般公開する計画です。
懇親会で感じたこと
勉強会のあとの懇親会では、改めてWagbyはツールではなくビジネスモデルの提供なのだ、ということを強く感じました。一言で表現すると「Wagbyというツールをきっかけに、SIerのビジネスモデルを人海戦術型から、ノウハウ提供型(高収益型)に変えたい。」という気持ちをもった方が集まってきている、というものです。そのような仕掛けを提供できつつあるということに喜びを感じると同時に、その方々の思いを裏切ってはならないという責任も痛感しました。目指すは有言実行の人生です。仕掛けた以上、途中でやめるようなことはありません。残りの人生を賭けて、SIのビジネスモデル変革に一石を投じ、願わくば日本のSIを世界展開につなげたいと考えていますので、よろしくお願いします。
おまけ
今年、Appleの「初売り」を使って愛機の MacBook Pro を買い替えました。SSD256GBモデルです。噂通り爆速で、Wagbyビルド時間は3倍から4倍も高速になりました。大規模システム開発でWagbyのビルド時間が気になるという方は、是非とも開発機のHDDをSSDに替えてみることをお薦めします、という話をユーザー会の場で語ったところ、参加した開発者の方から「この話が一番、面白かった。」というコメントをいただきました。^^);