Google Chrome OS の発表を歓迎

思えば 1995 年に Web ベースの業務アプリケーション開発に携わって以来、ひたすら Web 一筋です。

2000 年ちょっと前は Oracle や Sun の提唱する Thin クライアントに期待しましたが、価格や性能面で PC に及ばず惜敗。

そしてネットスケープ社が市場から消えたあと、マイクロソフト社の IE がデファクトになり、Web 標準との互換性や JavaScript の互換性問題で苦しみます。「Web は操作性が悪い」ということで、Excel や Access ベースで肥大化した業務アプリケーションの Web 化も進みにくい状況が続きました。

しかし Chrome ブラウザや Chrome OS の発表は、再び Web 中心主義に活力を与えるものだと考えています。

Chrome OS が普及する可能性が高いとみなすポイントは「コスト」と「ブランド力」です。Chrome OS の無料配布により、ネットPC は(Windows 搭載機より)1 万円は下がるでしょう。100台購入すれば 100 万円の差です。そしてグーグル社が提供するというブランド力。この二つが相乗効果となって、訴求力につながると考えます。さらに加味するとすれば、Android OS との相乗効果です。

気の早い私は、すでに Chrome OS 登場後の業務アプリケーションの形を想起しています。それは当然のごとく Web ベースであり、かつ(Windows ベースの RIA ツールが同梱されない)完全な Web 標準の世界です。HTML5 + CSS3 + JavaScript だけでリッチなアプリケーションを実現できるとよいでしょう。十分にチャレンジングなテーマです。