今年を締めくくるミッション

2008年を締めくくる最後の月となりました。今月の私の大きなミッションは、年明けに Wagby の販売方針を転換することについて、販売代理店様と意見交換し、実現可能なプランを固めることです。

まず私達の使命を再確認しておきます。陳腐ですが、一言でまとめると

「企業(組織)の IT 化を支援すること」

です。創業当時から今に至るまで、この根幹は変わっていません。ただしそのアプローチとして過去数年間は、次の点を標榜してきました。

  • 自動生成技術を使って開発コストを抑えるという方法をお客様に提案する。
  • 当社はパッケージ開発に注力する。お客様にツールの使い方を覚えてもらい、システムを自作してもらう。
  • 当社のスタッフを増やさず、少数精鋭を指向する。

この間、Wagby というパッケージの販売実績はおかげさまで着実に伸びましたが、広く普及した、というレベルには至りませんでした。このアプローチを継続しても爆発的普及は見込めないと判断し、マーケティングをさらに一歩、進めることにしました。

その変更内容について R6 開発が一段落した今年の後半から、社内で少しずつ意見交換を行ってきました。そして 10 月から 11 月にかけて、骨子をつくってきたところです。

何度も議論する中で、私達自身が意識していなかった、Wagby の価値を再発見することもできました。自己否定に近いですが、Wagby の価値は自動生成技術ではありません。お客様のシステムを「高品質、短納期で安価に」実現できることが価値の源泉です。そこに気付いたとき、パッケージ販売からサービスへの展開という視野の広がりを自然に受け止めることができました。

お客様は Wagby が欲しいのではなく、自社のニーズを満たすシステムが欲しいのです。しかも、通常の受託開発ではありえないようなレベルでの、変更への柔軟さを求めており、かつ、お客様視点からの適正な価格であることを望んでいます。私達は何のために Wagby をつくったのか。もちろん、このような(同業他社様からみると"ありえない"と感じるような)ニーズに応えたい!と思ったからです。Wagby とは、ニーズに応えるサービスを実現するための、コア技術です。この技術の確立に、私達は数年という歳月と、多くの技術者の情熱そして責任感を投入しました。ジャスミンソフトの歴史を語る上で、私達にはこの時間が必要だったのです。

そして来年、私達は、これまでの技術指向(パッケージ指向)から、お客様目線でのサービス指向への転換を意識したいと思っています。Wagby は多くのシステム化の役に立つと自負していますが、これを実際に証明できるような活動を行う時期にきたと感じています。お客様の驚きと喜びが、私達のエネルギーになります。

やるべきことは決まりました。アプローチも固まりつつあります。あとは仕掛けをつくり、行動を起こすことです。この一ヶ月を貴重な準備期間とし、年明けに発表を行います。