ジャスミンソフト第15期の体制と抱負

2013年10月より、ジャスミンソフトは第15期に入りました。(途中に変則決算が入ったため15期となっていますが、創業から12年と半年が経過したことになります。)

前期のヤマ場であった「Wagby R7 発表会」も無事に終了し、超高速開発というキーワードで当社もアピールすることができました。今期、最大のテーマは製品のメジャーバージョンアップによる飛躍、です。具体的には「Wagby R7」および「住所正規化コンバータ R6」という、当社が開発する二つの製品が共に更新されます。製品のライセンス販売を中心に会社を運営していくことで、パッケージ専業ベンダーという姿勢を明確に打ち出します。会社本体をできるだけ少人数で絞り込み、パートナーを増やすことでビジネス規模の拡大を目指します。

この方針に基づき、いくつかの変化を列挙します。

沖縄県内での受託開発部隊を別会社へシフトします。

これまでの社歴の中で、沖縄ではWagby以外のさまざまな受託開発を行ってきました。この担当者が中核となって別会社を立ち上げましたので、ジャスミンソフト名義で継続していた案件を少しずつそちらにシフトします。つまり本社の規模は縮小しますが、本社はパッケージ専業であることをさらに明確にします。すでに沖縄県外では直販をせず、パートナーと共に発展するビジネスモデルを展開してきましたので、地元・沖縄でもそのようにしていきます。

給与体系の微修正 - 育児支援制度を拡充します。

もともと少ない社員によるフラットな組織を指向していましたが、階層がない分、給与体系もシンプルで、あまり差がないものでした。が、中核となるスタッフも育児にかかるお金が必要な年代に入っています。これを考慮し、今期から「子供手当」を用意しました。一子あたり月額いくら、という支援金を支給することで、ワークライフバランスを経済面から支え、安心して製品開発に集中できる体制を構築します。

特定非営利活動法人 システムイニシアティブ協会へ加盟します。

これまで個人的に参加していたシステムイニシアティブ研究会ですが、先だってNPO化され、協会となったことを受け、当社も加盟させていただくこととしました。「ユーザーが主体となって開発する」ことがエンタープライズアプリケーションの正統派である、という考え方を広めることについて、当社も積極的に関わっていきます。

超高速開発コミュニティの推進役として活動します。

8月に発足した超高速開発コミュニティですが、幹事企業の一社として、さまざまな企画提案を行っていきます。思えば最初に私が関わったコミュニティは、沖縄での技術者の研鑽の場として立ち上げた Java Kueche という Java 地方コミュニティでした。こちらはすでに二代目の平良会長にバトンタッチしていますが、これと並行して日本Javaユーザーグループ(JJUG)幹事としても参加させていただき、コミュニティ活動の発展はどういうものかということを経験させていただきました。またMIJSへの加盟により、営業的視点からの連携の重要性も学びました。これらをすべてつぎこみ、新しく発足した超高速開発コミュニティがIT業界でお役に立てるよう、精一杯の貢献をしたいと思います。

Wagby Developer Day 2014 を開催します。

最初の2012は沖縄で、二回目の2013は東京で行いました。今期も予定では夏場に、おそらく東京で開催します。Wagby R7 での開発ノウハウを徹底的に開示することで、製品への安心感を提供できるようにしますので、乞うご期待ください。


振り返ってみると創業時は地理情報システムのビジネスを主体とした会社として設立しつつも、その後のビジネス環境の変化に合わせる形で、自らのコア業務は何かを自問自答してきました。小さな企業が独立性を保ちながらもニッチ分野でリーダーになることを意識して活動した結果、ようやくパッケージベンダーとして全国に認知していただけるようになってきたところです。とはいえ尊敬する競合製品も多く、自社の課題も相変わらず山積みです。ここで焦ることなく、自分たちに求められていることを一歩ずつ着実に実行していくことで、信頼を築くことを最も大切にしていきましょう。今期もどうぞよろしくお願いします。