2016年の総括 - 10大ニュースという形で振り返る

私が経営で大事にしていることは「着実に前進している感覚を持てること」と「これまでの蓄積が競争力の源泉になること」の二つです。
2016年の仕事納めに、この視点をもちながら、今年を振り返ってみました。

1. 日本紙パルプ商事が当社の大株主になる

12月13日に発表し、大きな反響がありました。

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ユーザー企業が自社で利用するツール (Wagby) を開発する会社のオーナーになり、Wagby の発展を支えるという構図は、ユーザーとベンダーの関係を再考する一つのきっかけになると思います。さらに今回は、日本紙パルプ商事が Wagby の自社利用を行うだけにとどまらず、東京システムハウスとアライズイノベーションを巻き込んで Wagby の横展開をはかるという一石二鳥の投資になっています。この提携には大きな可能性があるとワクワクしています。

2. ガートナー社「Cool Vendors in Application Development, 2016」への選出

ガートナーの注目ベンダーにアジア地域から選出されるのは久しぶりとのことで、大変光栄な評価をいただきました。超高速開発ツールは多くありますが、ソースコード自動生成型で、かつカスタマイズ可能という両立性を実現しているのが Wagby です。私は国産ソフトウェアを海外へ展開したいという気持ちをもっているので、大きな自信になりました。

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3. ソフトバンク、TMJが開発した設計情報のダウンロードサービスを開始

Wagbyの設計情報は、それ自体が成果物です。通常、この成果物はお客様自身のノウハウになりますが、両社はともに Wagby の普及のために設計情報の提供に同意いただきました。これもまたユーザー企業が主導して Wagby を支えていただける事例として大変、喜んでいます。

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4. Wagby Developer Day 2016 で過去最高の申込者数、入場者数を記録

さった11月10日に開催した Wagby の祭典「Wagby Developer Day 2016」では、過去最高となるお申込み 285 名、参加者 235 名となりました。ユーザー事例発表も 9 本と充実しており、大いに盛り上がりました。来年は会場を変更し、より多くの方々にお越しいただけるようにします。

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5. Wagby エコシステム、の輪郭がみえてきた

Wagby を使ったエコシステムのデザインをする、というのは経営者冥利に尽きます。Wagby Developer Day で発表したように、CamiApp や Cloud Foundry 連携など、いよいよ具体的になってきました。来年はさらに多くのサービスと連携し、超高速開発の可能性を高めていきたいと思います。

ちなみに Cami App S + Wagby は、こういう感じです。
youtu.be

6. Wagby 全国ツアーの実施

7月から9月にかけて、全国主要都市10拠点を回りました。各地域で現場の生の声を伺うことができ、よいきっかけになりました。

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7. Wagby R8 開発に伴う、技術スタッフ募集

来年の Wagby Developer Day で、次期版となる R8 のプレビューを行うと宣言しました。開発を加速させるため、久しぶりに技術スタッフの募集を再開しました。このブログを書いている段階ではまだ決まっていませんが、新しい仲間が加わることを楽しみしています。

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8. "超高速開発" というキーワードの浸透

さった10月の ITPro EXPO に、超高速開発コミュニティとして14社が共同出展しました。私は幹事として各社フォローに回ったのですが、どのブースでも「超高速開発って、何?」という質問はほとんどなく、「超高速開発を本格的に始めようとしているのだけど…」というように変わっていることを実感しました。この数年、Wagbyも販売が伸びていますが、他社も同様に伸びており、この分野が成長局面にあることを改めて実感しました。

itpro.nikkeibp.co.jp

9. 超高速開発コミュニティ初企画:沖縄合宿

6月に沖縄で合宿を行いました。ユーザ、SIer、ツールベンダーという異なる立場の方が一泊二日で議論を行い、さまざまな課題の洗い出しと解決に向けてのヒントを得られたのではないかと思います。

個人的にも収穫があり、ここで得たアイデアをベースに Wagby を使った見積手法を提案しました。ほとんど反響がないのが寂しいのですが、めげていません。今は、こうやって誰かがさまざまなアプローチを出す時期だと思っています。
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10. 住所正規化コンバータも販売増

実は Wagby と同時期に販売を開始した、当社のもう一つの製品である「住所正規化コンバータ」も販売増となりました。今年は大手企業の採用が相次ぎました。各社の著名なサービスの裏で、この製品が日々、住所をクレンジングしていると思うと誇らしいです。ポケモンGoのおかげで、緯度経度情報の有用性も改めて注目されているようです。
biz.kkc.co.jp

おまけ ポケモンGoで615km歩く

最後は個人的な話です。私はポケモンGoを万歩計替わりに使っています。このブログを書いている時点で615kmという記録になっており、我ながら今年はよく歩いたと思います。7月下旬から開始したので、ほぼ毎月100km以上は歩いた計算です。それにしてもレアポケモンに出会いません。いつになったらラプラスをゲットできるのか。今はヒトカゲと一緒に歩いて、アメを集めています。


改めて、今年は Wagby 10 周年をはじめとして、いろいろな節目を感じる年でした。ここで記したことは、いずれも次の 10 年に向けてのタネになることばかりです。来年から早速、芽を出して成長させていきたいと思います。引き続き、ジャスミンソフトをよろしくお願いします。