もう一つの10周年 - 沖縄のプログラマーズコミュニティJavaKueche

2016年は Wagby を市場に投入して 10 年となる節目の年ですが、もう一つ、個人的に思い入れのある 10 周年を迎えました。
沖縄のプログラマーズコミュニティ「JavaKueche」です。
https://www.facebook.com/javakueche/

さった11月5日に「JavaOne 2016 報告会 in Okinawa」が開催されました。毎年、沖縄からクオリサイトテクノロジーズ株式会社様が Java One に参加されていますので、その報告とあわせて、県外から日本マイクロソフト テクニカルエバンジェリストの寺田様と、Samuraism Inc.の山本様に来沖いただくというイベントです。今年は過去最高の130名申し込み、120名参加という規模で、Java ネタオンリーで沖縄でこれだけ集客があるというのは胸熱です。企画、運営、そして協賛いただいた関係者の皆様に敬意を表します。

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寺田様からは、今年の Java One で感じた Java EE の方向性をお話しいただけました。山本様からは、特に若いエンジニアに「英語で発表するのはカッコいい!」と思わせる、元気の出る話をいただけました。クオリサイトテクノロジーズの平良様による Apache Spark ネタは、機械学習の可能性と、難しさをリアルに語っていただけました。おなじく、同社の津波古様による Flame Graphs は私も初めて知りました。パフォーマンス解析で使えそうです。LT では琉球大学の河野先生のインメモリデータベースを自ら実装する話など、今の学生はいい経験ができているなぁと感心する話もありました。あっというまの半日で、個人的にとても充実した内容でした。

JavaKueche を継続してくれてありがとう

設立発起人からすれば、現会長で三代目となり、よく10年も継続してもらえたと、ありがたい気持ちです。今ではすっかり参加者の一人として楽しませていただく立場になりました。懇親会で河野先生と一緒に昔話ができるのは良い思い出です。JavaKueche が立ち上がったときは、ちょうど全国で Java の地方コミュニティが芽生える時期で、Java EE や Seasar, Spring といったさまざまな技術ネタで勉強会が盛り上がりました。そのあと Java が一時、元気を失ったような時期がきて、JavaKueche の存続も心配しましたが、今これだけの集客をみると、Java およびその周辺の技術は最先端ではないかもしれませんが、着実に社会に根をおろし、使われ続けていくということを実感します。もちろん、古い技術のまま使われるということではなく、しっかりと改善テーマをもっているということです。JavaKueche がその流れを沖縄でしっかりと受け止めていけるコミュニティになっていることは、心強い限りです。

私の役目は設立時、東京のトップクラスの技術者に沖縄にきていただき、技術者同士の交流をとおして Java の根を張ることでした。あれから10年が経過し、当たり前のように交流が活発化している姿をみると、立ち上げて本当によかったと思います。さらにクオリサイトテクノロジーズ株式会社をはじめとする若手技術者が、Java One への参加だけでなく、発表まで行ってみたいという気持ちをもっていることは素晴らしいと思います。コミュニティは運営者が二代目、三代目と変わっていく中で、時代の空気を読み取って形を変えていく必要があります。それが功を奏した良いケースです。

超高速開発コミュニティも同じようにできるか

今、私はもう一つの「超高速開発コミュニティ」に、設立発起人から運営幹事として関わって3年目になります。JavaKueche の例でいけば、運営スタッフの入れ替えを進めて、拡げていく時期に入りました。ただし異なるのは、このコミュニティはビジネスへの依存度が深いため、慎重にバランスをとる必要があるということです。やや背景は異なりますが、このコミュニティもさらに広がっていけるよう、私もさらに知恵を出したいと思っています。

30代で Java Kueche に、そして40代で超高速開発コミュニティの立ち上げに関われたというのは私にとって貴重な体験です。引き続き、楽しんでいきたいと思います。