ソフトウェア開発は「つくる」「つくらない」のどちらへ進むべきか - 週刊BCNが4ページで特集記事

週刊BCN 2013年11月4日号 Vol.1504 に見出しの記事が掲載されています。二週間ほど前にも潮目が変わるソフト開発「プログラミングをなくせ」という記事を紹介したところでしたが、質・量ともに今回は大きくなっています。同紙の購読者層はほぼ、SIerであることを踏まえると、私たちのようなツールベンダーにとっては追い風です。この期待に応えて本流となれるのか、はたまた期待させただけで終わってしまうのか、勝負どころです。

是非とも手にとってお読み頂きたい内容ですので、ここでは(週刊BCN本紙の)購買意欲を削がない程度で、記事の一部を紹介させていただきます。

なぜ、今、ソフトウェア開発の自動化、すなわち「つくらない開発」が注目を集めているのか。マクロでは、国内市場の成熟度合いが高まったことによる値下げ圧力の強まりがその動きに拍車をかけている。さらには国内情報サービス業のオフショアソフト開発の主な委託先である中国の人件費の上昇がある。
(中略)
ソフト開発のコストを削減する方法として注目されているのが、「製造工程」を極限までなくすことである。

一部のSIerでは、景気回復基調とともに人件費も上昇に転ずるという期待もあるようですが、現時点ではそのような話は耳にしたことはありません。

ソフト開発の「価値のスマイルカーブ」と「工数の推移」でみると、「製造工程」は最も価値が低く、最も工数が多い。(紙面ではグラフあり)つまり、極論すれば価値の低い作業を、多くのエンジニアを投入して行う労働集約的な行為であり、人件費の押し上げと粗利益の低下に直結してしまう。ここにメスを入れない限りは、抜本的なコスト削減は難しい。

どのSIerも、その構造自体は理解しています。その対策として、「製造工程の価値を上げるよう、働きかける。」「製造工程をオフショア化して価格を下げる。」が考えられてきました。しかし、ソフト開発の自動化は第三の選択肢として「工数そのものを削減する」ことを視野に入れたものです。今、そこが注目されようとしているというのが本記事の主旨であると理解しています。

NTTデータの取り組み

NTTデータのTERASOLUNAは、JavaのフレームワークとしてOSS化されていますが、同フレームワークの上で書かれるアプリケーションプログラムの自動化にも取り組まれているという内容が紹介されています。

まだ社内利用のみで自動化部分の外販は行われていないようですが、記事を読む限り着実に実績を重ねていらっしゃるようです。私たちにとっては大いに気になるところですが、同時に期待もしています。自動化という発想は過去に何度も登場しては立ち消えになり、SI業界からは異端視されてきました。そのブレークスルーを起こすためには、多くのチャレンジが必要です。

しかもNTTデータは中国に大きなオフショア拠点をお持ちです。その整合性をどうするのか。それはオフショア拠点そのものが、自動化ツールを使いこなせるようになることです。これが進めば、世界全体として業務アプリケーション開発は自動化ツールの活用へと一気に変わることでしょう。これは私の妄想ではなく、国内最大手のNTTデータがすでにその方向で走っているという現実から、予見できる近未来です。

最も付加価値が高い業務とは「顧客の経営課題を解決する」こと

今回のレポートでは「製造工程」に焦点を当てたが、ソフト開発の自動化全体でみれば「上流工程」「製造工程」「下流工程」のすべてに当てはめることが可能である。上流工程の自動化が進めば、自ずと製造工程も自動化も進む。万が一、下流工程で問題が見つかっても、大量の人員を動員して、手組みでプログラムを書き直すという付加価値の低い作業に従事させなくてもすむ。

エンジニアは顧客の経営課題を解決するという、ITベンダーとして最も本質的で付加価値の高い業務に集中し、結果としてより高い報酬を得られるようになる。

すでに多くの関係者が、この記事の視点を共有されていると感じています。それでも日々の業務が多忙で、優秀なエンジニアを火消しに回してしまうと、腰を据えて自社の方向転換ができない...と悩まれていらっしゃるのかも知れません。よってその取り組みには温度差があることは否めません。

それでも、例えば当社に関していえば、現時点で14社の販売代理店がWagbyの可能性に賭けてみるという決断をされました。日本全国にあるさまざまなSI会社の絶対数からみれば微々たるものかも知れませんが、それでも「チャレンジする」SIerが増えているということは事実です。今後、より多くのツールが登場し、それを活用できる技術者が一定数を超えたとき、業界の構造は一気に変わるのではないかと考えています。

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