Wagby R9/10 スニークプレビュー

これまで、年一回の祭典「Wagby Developer Day」はメジャーバージョンアップのお披露目を兼ねることがありました。しかし今回は趣向を変えて、イベントの前から、少しずつ情報を出すようにしました。盛り上げる、って大事ですよね。

ということで本日、プレスリリースを出しました。

www.atpress.ne.jp


また、プレスリリースより踏み込んだ取材も事前に受けました。最初のスニークプレビューを IT Leaders 様に出していただけました!

it.impress.co.jp

ここにあるように、私たちは現在、二系統の Wagby 開発を進めています。「R9」と「10」です。

Wagby R9

R9は過去からの互換性を重視するものです。15年以上の実績をとおして、利用者のきめ細かい要求に即した画面機能を自動生成できるようになりました。Wagbyの評価ポイントの一つに「複雑な画面処理を設定だけで行えること」があります。実際、Wagbyで開発された業務画面は項目が大量に表示され、かつ、入力操作によって各項目の内容が細かく制御されるようになっています。これを手組みで開発するとどれだけ工数がかかるのかと恐ろしくなるレベルです。

一方で、ユーザーインタフェースを刷新することは難しくなりました。慣れてしまった業務画面はこのままにする、というのも一つの考え方です。そのため R9 は見た目を維持しつつ、その内部では新しい Java やパブリッククラウドといった環境面の変化にしっかりと追随するという方針になっています。これまでの R7/R8の後継として、しっかりとサポートできるラインナップにしていきます。

Wagby 10

そして新しい 10 です。何が新しいかというと「R」がついていません。という冗談はさておき(二系統を明確にするため、Rがつく方が従来系、つかないほうが新規という意識合わせをしています。)当社としては大きな技術的挑戦をしました。クラウド上で運用することと、UI を React に刷新したことです。

Docker コンテナを安定運用できるパブリッククラウド基盤と、IE11 に縛られない UI 技術である React は、いずれも「ホット」な要素技術です。これに私たちのノウハウである「設計情報からコードを生成する」Wagby のコアを組み合わせることで、まったく新しい Wagby に仕上がりました。つまり Wagby 10 とは「パブリッククラウド基盤 + Wagby(REST API サーバ + DB処理) + React UI」です。

誰にアピールするのか

Wagbyは2006年の登場から一貫して「内製開発」を主眼としてきました。専門知識がなくても自社のシステムを自分たちで開発できるようにする、というのが目標です。

少し脱線しますが、先日、某所から「ローコード開発というキーワードが盛り上がっているが、どういうものか説明してほしい」という問い合わせをいただいたので、1時間ほどお話させていただきました。その後に送られてきたコメントの一部を(ご発言者さまの許可をいただいたので)転載します。

私なりに考えるに、従来、日本の一般的な企業の活動において、システム開発は「コア」ではありませんでした。
そのため、システム開発はSIerに任せるなど、外注を活用するのが当たり前になっていました。
選択と集中、餅は餅屋、という観点で、当然の流れだったと感じています。
一方で、コロナ禍も一つのきっかけだと思うのですが、3年後どころか半年後すらどうなっていくのかわからない世の中になってきました。
そうした中、自分たちで事業、業務を行うのにフィットする仕組みやITシステムを、自分たちで思い描くように作り、改良していけるなら、それにこしたことはありません。
つまり、自分たちにあったITシステムを作ることも、企業活動において「コア」になってくるのではないか、と感じています。
そうした世の中に変わっていく中で、ローコード開発が一般に普及し、その中心に御社が活躍されているという未来があるのではないか、と感じました。

私の説明がこういう形でフィードバックされるのは、とても嬉しいです!

これからの業務システム開発は、ますます難易度が上がります。PCだけでなくタブレットやスマートフォンに対応したモダンな UI を備え、パブリッククラウド上で運用され、考えられる限りのセキュリティ対策を実装し、かつ高いパフォーマンスを達成するシステムを、手早く、安価に開発できることが求められています。この要件を満たす開発会社を探すだけでも大変ですが、いわんや、内製でつくる? となるともっと大変でしょう。Wagby はこの点を解決する製品になります。